ALBUM
société noire live: settlement report
ソシエテ・ノワール・ライヴ:ブラック企業決算報告
発売日:2017年06月30日
販売価格: 2,300円(税込)
上野耕路、初のライブアルバム。
演奏:上野耕路とソシエテ・ノワール
上野耕路(ピアノ、B3、エレクトロニクス)、真部裕(ヴァイオリン)、多井智紀(チェロ)、播摩祐子(ローズ)、一本茂樹(コントラバス、エレクトリック・ベース・ギター)、杉野寿之(ドラムス)
ライヴ録音日時・場所:2017年1月13日 ブルース・アレイ・ジャパン
ジャケットデザイン:上野耕路
上野耕路オフィシャルショップにて販売中
1. Transpacific Island Hop ~太平洋の島を巡る旅~
パシフィックサウンドを目指して作った曲。トランスパシフィックというワードが気に入っています。太平洋の、とある島のとある部族は、カヌーにのり広い海をどこまでも航海するらしいです。文化人類学者も彼らがいったい何故カヌーで海が 渡れてしまうのかを探りましたがなかなかそれがわかりませんでした。
しかしようやく最近になり、彼らがその海に重なる3つの海流のかすかな感触を頼りに航海をしていたことがわかったそうです。大変興味深く思いそれをテーマにしました。
2. Open Secret
オープンとシークレットという矛盾した2つのワードのからみがカッコ良くてジャズっぽいので気に入っています。ミスマッチな感じとかそういったものに僕は惹かれるようです。
この曲はソシエテ・ノワール、ブラック企業にふさわしい、テーマソングのようにも思っています。皆さんにも気に入っていただければ嬉しいです。
3. Gigue_PartitaIII (Johann Sebastian Bach)~パルティータ3番よりジーグ~
バッハのパルティータの3番のジーグを編曲しました。
4. Is That My Fault? ~私が悪いのですか?~
日常、自分のせいではないのだけれども、すべてが自分のせいかもしれないと思う瞬間が誰にでもたぶんあって、そんな感じを表現してみました。
5. Holographic Mind ~ホログラフィックな心~
僕たちの心はそもそも自分を含めたいろいろな存在からホログラムのように投影されたものなのではないか?という思いがありそれを音楽にしてみました。
6. Radio cosmique ~宇宙ラジオ~
シリウス人はかつてこの地球にいたらしいのですが去るときに地球に置き土産として宇宙ラジオを置いていったそうです。それは実はネコだという話があります。
たしかにネコはちょっと摩訶不思議な生物で優雅な仕草でシリウスの幾何学模様的な言語なるものを聞こえない音で発していても不自然でない気もします。 そんなちょっと不思議な宇宙ラジオのストーリーを曲にしてみました。
7. Something like 1960s_18th century ~1960年代そして18世紀~
60年代はミニ18世紀という感じを僕は持っています。60年代の10年間がまるで18世紀の100年のように思えたりするのですがそんな風に感じられることはありませんか?この曲でこの2つの時代を感じていただければ嬉しいです。
8. Oil Barons & Cattle Dukes ~石油王と大牧場主~
テキサスの大富豪のことをこのように呼びます。元々はネイティブアメリカンの神聖な土地なのですが、石油王も牧場主もその土地を元にお金を稼いで成り上がったわけです。
石油王たちの”ひたすらお金を目指しつっぱしる感じ”と、ネイティブアメリカンの”自然を敬愛する穏やかな感じ”、この2つのその異質な要素とミスマッチを表現した楽曲です。
9. Groucho Marx’s Economics ~グルーチョマルクスの経済学~
1930年代にグルーチョ・マルクスという喜劇映画俳優がいて過激なギャグが面白いのですがいわゆるマルクス経済学、あのグルーチョ・マルクスが語る経済学があったとしたらどんなだったでしょうか?ストライドピアノ奏法を盛り込み、アイロニーやペーソスが表現できれば良いと思いました。
10. Amnesia ~健忘症~
めまぐるしく様々なセクションが並列されているのですが時折思いだしかのように前出したセクションが再現されます。その有様が健忘症のようで曲のタイトルにしました。
11. Headcracker(1987) Ouverture ~頭割り人形の序曲ピアノソロ~
1987年に作ったホラーバレエ音楽の序曲です。ちょっとロシアバレエのニュアンスを出せればと思いストラヴィンスキー的な変拍子などを使ってみました。
12. German Bossa ~ドイツ風ボサノバ~
ドイツ風な感じのボサノバが面白いのではないかと思いついて作った曲です。ドイツ風のコード進行を冒頭に入れたりちょっと凝った技法を使いました。
13. Happy Failure ~幸せな失敗~
失敗は本来手痛いものですが、自分では許せないことでも誰かがそれを許容してくれるとそれは幸せな失敗になります。音楽にも許容や浄化の作用があると思います。数々の失敗を幸せに転じられるよう、そんな祈りを込めて演奏します。
14. Sirius B ~シリウスB~
シリウスは地球から見てもっとも明るい星だと言われていまして、ここからわずか8光年くらいしか離れていません。また伝説などでも何かと地球とかかわり深く語られている星です。シリウスは二重星で、シリウスAのまわりをシリウスBがまわっているというのは最近知られた事実なのですが、アフリカのドゴン族という部族はなぜか太古の昔からその事実を知っていて長く語り継がれていました。それも大変不可解な話で、いったいドゴン族はどうやってそのシリウスの事実を知ったのでしょうか?彼らによると宇宙からの来訪者が来て彼らにそれを教えてくれたと か、そんな話もあるようです。とても不思議なシリウスに興味を持ち作った曲です。
15. Hypno-masse ~催眠術に目覚めぬ人々~
たまに多くの人が皆、同じ催眠術にかけられているかのようだと思うことがあります。操られているけれども催眠術から覚めないのはある意味、 穏やかで幸福なことのかもしれないとも。不思議な術に惑わされているイメージを音楽にしました。
16. Histoire ~イストワール~
ヒストリーのフランス語。歴史、物語の意。歴史自体が物語なのかと思 うことが良くありそのニュアンスを音楽にしました。
17. Schumann Resonances ~シューマン共振~
シューマン共振と同じ周波数の電磁波にリラックス効果や治癒効果があると言われたことがあり、それと作曲家の”シューマン”をかけて曲 を作りました。